November 07, 2005

アメリカのハンティング・シーズン

 息子は、アメリカ・ミネソタ州の大学生ですが、
 ハンティング・シーズンには、猟を楽しみます。

 時期によって、対象となる獲物は変わります。
 カモ、ウサギ、キジなど色々ですが、
 何と言っても、みんなが一番心待ちにしているのが
 11月に2週間ある、deer hunting (シカ狩猟)season です。
 公立学校は、狩猟解禁日を休みにしてしまう所が多いようです。

 事故防止のため、やたらと目立つ蛍光オレンジのジャケットを着るのが
 お約束です。
 これは、シカの目からはよく見えないのだそうです。
 
 あちらでは銃が簡単に手に入りますし、猟のライセンスも、お金を払えば
 誰でもゲットできてしまいます。
 (子供は講習を受ける義務があるようです。)
 
 ハンティングは楽しいスポーツであり、食料調達の手段でもあり、
 親しい人と大自然の中で共に過ごす、至福の時でもあります。
 特に父親と子供が、強い絆を持つチャンスです。
 
 また、放っておけば増えすぎて害を及ぼす動物の数を調整する、
 という大義名分もあるのです。
 
 息子は大学1年生だった去年、初めてシカ狩りに出かけました。
 寒い林の中で、根気良く獲物を待ちます。
 しとめたシカは、その場で解体するのですが、子供の頃から
 狩りに慣れている友人と違って、気分が悪くなってしまったそうです。
 
 今年は自分で duck をしとめて喜んでいたら、空からワシが急滑降して
 きて、せっかくの獲物を横取りされてしまった、と怒っていました。
 
 それにしても、アメリカ人ってやはり農耕民族の日本人とは根本的に
 違いますね。
 多くの家では、銃のコレクションが特別なケースの中に飾ってあります。
 夫も、父親や祖父から譲り受けた銃をいくつか持っています。
 
 実は私も、使えるのですよ。
 さすがに初めて本物の銃を手にした時には、そのずっしりとした重さに
 びびりましたが、的にしたスプライトの缶に見事に命中した時には
 うれしかった〜!!
 
 家の子供たちも中学生の頃から、銃の安全な扱い方を徹底的に、
 父親に教わりました。

 銃の保持については、本当に賛否両論で、世間の議論の的です。
 凶器にもなり得るのは、料理に使う包丁も同じ・・・ですので
 無理に避けるよりは、安全教育と、という方針をとりました。
 
 ハンティングという娯楽を通じて、子供の頃から銃に親しんでいる
 アメリカ人が、銃の保有を「権利」と感じているのも
 親戚や友人が楽しそうに話す様子を聞いて、初めて理解できました。
 
 一方で、いつか銃を手にした悪者が家に押し入ってくるのでは、
 という不安を、アメリカにいる間は時々感じます。
 
 また、もし銃を盗まれたら・・・とか、
 悪気はなくても銃による事故に巻き込まれてしまうのでは・・・など、
 日本では普通考えなくてすむ不安が、常につきまとうのは確かです。
 
 
将来、もっと規制される日は来るのでしょうか・・・



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  パソコンやゲームで毎日目を酷使しがちです。
  レーシックなどを考える前に。
  

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この記事へのコメント
規制されて欲しいですね。

NZで何回かHareを狩りに行きました。
友人のお父さんに連れて行ってもらいました。

なかなかHareが居ないので、
1回しか実際に友人のお父さんが狩ったのを見たことが無いですね。

即解体する姿は、まさしく。開拓者です。

確かにシカは多いですね。
ウェストバージニア州では、
車にはねられた死体が高速道路に毎朝毎朝横たわっていました。

銃もナイフも使いようによっては、凶器になりますよね。
車もコップも。

人間教育が第一ですね。
Posted by 今藤真大 at November 07, 2005 21:35
ハンティングシーズンってアメリカ全土に存在するものなんですね。
ウェストバージニア州だけかと思ってましたw

私の大学は猟のために学校休みになったりはしないです。
う〜ん フェアじゃない!
でもハンティングシーズンとThanks giving weekがかぶるので
その10日間の休みでみんな狩りに行きまくります。

銃、怖いですよね。

最初ココにきたときは子供もハンティングするなんて!っと
反対でした。
けれど彼に銃の安全な使い方を徹底的に
仕込まれてるから平気ということ。同じですね。

そうそう、ここウェストバージニア州では
鹿がよくはねられています。
はねたほうの車も相当な被害をうけます。

知り合いの話では鹿をはねてその鹿の角が
運転手に貫通してなくなってしまったということを聞きました。

運転するときも気をつけなければいけないですね。
Posted by naomi at November 08, 2005 06:58
今藤さん、

学校での、フナやカエルの解剖にもキャーキャー言っていた私には
猟の現場で即解体・・・というのは、
考えただけでゾ〜ッとします。。。

シカやスカンク(めちゃくちゃ臭い・・・)が、
高速ではねられているのは、私も何度も目にしました。

あれって、目をおおいたくなりますね。
何て言ってたら、今度は自分がお陀仏になってしまいますが。


naomiさん、

ハンティングには、いらしたことありますか?
息子によると、ダックはたくさんいるので楽しいけれど、
シカは、なかなか出てこないのを、ジ〜ッと待っているので、
退屈だそうです。

でも、子供の頃からそうやって育ってきたクラスメイトは、
本当に楽しみにしているようですね。

シカの事故、怖いですね。私も何度かヒヤッとさせられたことがあります。
特に薄暗くなる時間が、危ないですね。

Posted by さくら at November 08, 2005 10:14